亀の手を取るときに潜む危険!怪我だけは気を付けよう

亀の手

亀の手はその名の通り、見た目が亀の手にそっくりで、石灰質の殻をもつ岩礁海岸の固着動物です。ちょっとした磯場があれば、大体生息しているもの。

 

しかし、磯場というのは急に波が強まることがあったり、取り辛い場所にあったりします。予想もしていなかったことで、怪我や重大事故に繋がることもあるのです。

 

そうならないためにも、この記事を読んで知識をつけておきましょう。

亀の手の生息場所

北は北海道南西部辺りからから南は沖縄まで、日本全国の岩石海岸で亀の手を見ることができます。岩の多い海岸の波打ち際は、海藻や魚介類の格好の生息地です。

亀の手もまた、そんな場所に生息をしています。

岩の隙間やテトラポットなどにビッシリと群生しているのが特徴で、干潮(引き潮)は海から出ています。

しかし、海水が多くなる満潮の時は海の中に沈み、萬脚といわれる部分から足が出て、主食であるプランクトンをかき集め食べるのです。

 

ただ同じ亀の手でも、湾よりも外海に面しているところの方がおいしいといわれています

工場地帯で再生水が流れ込む場所で、汚れた海付近の亀の手は、ドブ臭かったりすることがあるもの。おいしい亀の手を狙うのであれば外海に面した場所を狙うといいでしょう。

亀の手は美味しいけれど、本当に美味しい亀の手を狙うのであれば、入手に危険が伴うということです。

亀の手を取るときは危険!怪我に気を付けよう

岩の多い海岸の波打ち際である磯は、何万年もかけてできる自然の神秘。非日常の世界に心を奪われます。しかし、そういった場所には危険がいっぱい!舐めてかかると痛い目に遭います

 

急に波が強まるようなことがあったり、足場が悪く転倒する危険性があったり、それこそ亀の手やフジツボで手足を切る原因となり大変危険です。

亀の手は鋭く、素手で触ったりするとケガをすることが多いので、長袖を着たり軍手を着用するなどの対策をするとよいでしょう。

また、転倒することで、亀の手で大ケガをしたなどといったこともあります。肌の露出は絶対にしないよう、安全対策はしっかりしましょう。

 

亀の手は逃げないので簡単に取れちゃいますが、周りが見えなくなり足元がすくわれるなどといったことがないよう、磯靴を履くことをおすすめします。

また、入り江など深みのある場所などは、ライフジャケットの着用をするようにして下さい。大きな波に足をすくわれ、海に落下なんてことはあり得る話です。ライフジャケットの着用で命拾いした人は沢山います。

また、磯では日差しが強い傾向にありますので、熱中症対策に帽子や飲み物は必ず持参しましょう。細目に水分補給をすることが大切です。

また、ずっと下を向いての作業となりますので、首元にタオルを巻いておく対策もしておくといいでしょう。そして適度に休憩をとる事も心掛けてください。

また、夜間の採取は危険でしかありませんので、慣れていないのであれば辞めておいた方がいいでしょう。場所によっては、密漁と間違えられる可能性もあります。

【磯に行く時に持っていくもの】

  • 日焼け止め
  • 飲み物
  • タオル(止血、保温に)
  • 傷洗浄に使える蒸留水
  • 長袖の衣類
  • 磯靴orマリンシューズ
  • 亀の手ホイホイorマイナスドライバーなど
  • 軍手orマリングローブ
  • 帽子
  • バケツ(採取用)
  • クーラーボックス

亀の手の取り方

亀の手を採るなら、大潮の干潮時がベストです。

岩の亀裂などに群生してるので、マイナスドライバーや専用の亀の手ホイホイなどで引き剥がして採ります。くっついているので、一つ採ると残りは簡単に採れるものです。

亀の手は動きませんので面白いほど採れますが、夢中になって食べきれないほど採取するのはやめましょう。亀の手の大きさは3~7cmと小ぶり。

とても美味しいのですが、取るのも剥くのも大変な割に殻をとると更に身が小さいのが特徴です。食材になるような個体に育つには、何年も掛かるということを頭に入れておきましょう。

一世帯あたり500g~1㎏もあれば十分ではないでしょうか。乱獲には注意しましょう。

亀の手の漁獲権に注意

その辺の磯に当たり前のように繁殖してるようでも、地元漁師の重要な収入源になってる場合もあります。

捕まると懲役3年or200万円以下の罰金となりますので、その海域は漁獲権がついているのかどうかを確認しましょう。

各漁協ごとに漁獲権が違いますので、全ての海で採ることが禁止されているわけではありません。詳細は水産庁か漁協に確認してみてください

亀の手を採るときの危険/まとめ

亀の手は無料で採取できるからといって、採ることも簡単ではありません。場所によっては危険な所に生息している可能性があります。

素人だからこそ、揃えるべきものはちゃんと揃える対策をしておく必要があるといえるでしょう。

 

亀の手の塩茹では、まさに酒の摘みといった味の珍味です。食べられるところが少ないため、出汁として使われることが多いです。

少量でもいい出汁が出るので、食べてみる価値はあるでしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました